パリの歩道は狭い。雨の日に傘なんかさそうものなら、渋谷のセンター街を傘もってぎゅうぎゅう押し合いへし合いしているような感覚に襲われる。だからこっちでは誰一人傘をささずに濡れているのかもしれない(私の勝手な推測)。
そんな狭い歩道なのに正面から来る人を知覚していても、自分の専有面積を保ったまま突進して来る人が多い。それは私が小柄で弱々しそうに見えるからなのか(例えば「こいつは弱そうだから強気に出ても大丈夫」と思う)、私が小さすぎて見えないのか、はたまた誰に対してもそんな態度なのかは不明。
それはまだいいとして、のらりくらりと歩いている人にはほんとーに困る(特に通勤時間、いつも遅刻ギリギリなので私は急いでいる)。私は追い越そうと頑張るのだが、何せその人の専有面積が私の予想をはるかに超えていて、道の真ん中をのらくらしてるもんだから追い抜くことも出来ない。
そんな時は本で読んだ三段論法を参考に「太っていたら動きが緩慢になって早く歩けない 早く歩けないと筋肉が形成されないので痩せられない 従ってこの人はずっと歩くのが遅く太いままだ」なんて考えながら(失礼なヤツ)、自分の堪忍袋の緒が切れるのを引き延ばしにかかる。
かといって私は必ずしも高速で歩いているワケではないと思う。スポーツと名のつくものが大嫌いな私は、確かに日々の歩きで運動不足を解消しようとガンガン歩く。膝をなるべく曲げないように、股関節からガシガシ歩いて腹筋と背筋とお尻の肉が使われているのを確かめる。しかし、相方と一緒に歩いている時には「オレの後ろを歩くな(ゴルゴ13か)」と怒られ、道ばたで罵り合いを繰り広げることもしょっちゅうある(お互いに沸点が低い)。私は反対から歩いて来る人とぶつかるのを避けるため(誰も向こうから避けてくれないから)、185cmの彼を塗り壁にして歩いて楽しているという面もあるが、やっぱり自分の体格が出せる以上のスピードは出せない、ということになる。
そんな感じで道を歩くにも「うがー!」と奇声を発してしまいそうで、人の多い場所へはいっそう近寄らなくなった私。道でちっこい日本人が眉間にしわを寄せて誰かを追い越そうと辟易していたら、それは私です。
そんな日々のストリートでのイライラを解消すべく、今日はふんぱつして大福を買った。パリ初大福である。理由は自分が和菓子大好き派(従ってフランスのお菓子関係には何の興味もない)であるのと、読んでいた本2冊連続で大福が出てきて(哲学とミステリーなのに何故?)どうしても食べたくなったから。
あーやっぱおうちで大福食べながらお茶してるのが一番幸せ(日本にいる時と全く変わらず)。
パリ:夏のソルド開始!
12 years ago
2 comments:
大福! 私も食べたいー。私はこの間、無性にあんみつ食べたくなった。作るのは面倒というか、天草なんて手に入るのだろうか。。中華食料品で聞いてみようかな。黒蜜も自分で作るのか。。道のりは遠い。
でも、この前、自分で白玉小豆作って食べたよー。うまくて、一日3回も食べて、おなかおかしくなった。。もうここまで来ると発作だよね。
大福はいいよねー。心が洗われる。白玉わたしも作ってみたいなー。
でも夜中のラーメンもかなり発作的…
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